上背部のベストエクササイズは?

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上背部のエクササイズとなると、広背筋ターゲットとなるが、広背筋以外で鍛えられる主な筋肉は、僧帽筋(特に中下部)、菱形筋、大円筋と言ったところであろうか。

それぞれの筋の機能は、
広背筋:肩関節伸展、内転、内旋、肩甲骨内転、下制、下方回旋、下位脊柱(T7以下)伸展
僧帽筋:肩甲骨内転、上方回旋、挙上(上部)、下制(下部)、上位脊椎(T12以上)伸展(仮説、頸椎伸展は表記有)
大円筋:肩関節伸展、内転、内旋
菱形筋:肩甲骨内転、挙上、下方回旋
となる。

上背部のエクササイズは、Pull系(上方から下方に引くタイプで、通常は肩関節内転運動)とRow系(前方から後方に引くタイプで、通常は肩関節伸展運動)に分けられる。

Pull系の代表的なエクササイズとしてラットプルダウンとチンニング(懸垂)、Row系としてベントオーバーロウ、ワンハンドダンベルロウ、シーテッドロウあたりであろうか。(ケーブル)プルオーバーは肩伸展の単関節と捉え、第3カテゴリーとし、あくまでも補助エクササイズなのでベストとは言い難い。

Pull系のメカニズムは、
・肩関節内転
・肩甲骨下制、内転、下方回旋
・肘関節屈曲

Row系のメカニズムは、
・肩関節伸展
・肩甲骨内転
・肘関節屈曲
とする(当然、グリップ等で多少の変化はある)。

ベストエクササイズと言っても個人差はあるので、一概には言えないが、基礎筋力を有していると仮定すると、フリーウエイトのほうが効果は高いはず(チンニングは厳密にはフリーウエイトではないが)。それにより、チンニング、ベントオーバーロウ、ワンハンドロウを比較、考察してみたい。

チンニングは上記の通り、
・肩関節内転
・肩甲骨下制、内転、下方回旋
・肘関節屈曲
となるので、使用される筋肉は、
・肩関節内転→広背筋、大円筋
・肩甲骨下制、内転、下方回旋→僧帽筋(特に下部)、菱形筋
・肘関節屈曲→上腕二頭筋等肘関節屈曲筋群(以降、上背部と捉えるとここは無視する)

チンニングの場合、肩関節の可動域はほぼ最大になり、体重がほぼそのまま物理的負荷になるので広背筋や大円筋にかかる負荷は十分に期待できる。運動のベクトルを考えると上背部の広さを求められると思われる。

肩甲骨に至っては、内転は僧帽筋、菱形筋ともにある機能であるが、下制は僧帽筋のみ、下方回旋は菱形筋のみなので、最大限の効果は発揮できないと思われる。さらに内転もRow系よりは弱いと考えられる。それらを考慮すると
主働筋:広背筋
協働筋:僧帽筋、大円筋、菱形筋
といったところであろうか。

一方、ベントオーバーロウとワンハンドロウは
・肩関節伸展
・肩甲骨内転
となり、使用される筋肉は、
・肩関節伸展→広背筋、大円筋
・肩甲骨内転→僧帽筋(特に中部)、菱形筋

ロウイングの場合、肩関節は90度屈曲位から始まるので可動域に関しては若干狭くなるデメリットはあるが、物理的負荷は十分かけられるので、広背筋や大円筋に効果があることに間違い無い。

肩甲骨内転は、Pull系よりも強く発揮でき、相殺される動作が無いので僧帽筋(中部)、菱形筋には最大限の負荷がかかると思われる。運動のベクトルを考えると上背部の広さよりも厚さを求められる。それらを考慮すると
主働筋:僧帽筋(中部)、広背筋
協働筋:大円筋、菱形筋
といったところであろうか。

ベントオーバーロウとワンハンドロウを比較すると、
物理的負荷はベントオーバーロウに軍配が上がるが、可動域や効かせやすさ(フォームの習得度)はワンハンドロウが勝る。代償動作の大きさ(チーティング等)を考えるとワンハンドロウのほうがトレーニング効果は高いと思われる。

チンニングとワンハンドロウ、どちらをベストとするのは難しい。上背部の広さのチンニング、厚さのロウイングと考えると甲乙つけがたく、やはり両方取り入れるのがベストか。

プログラムに関しては、体重が十分な負荷になるので、チンニングを先に行い、重量を調節できるワンハンドロウを後半に持ってくることが多い。

参考・引用
・筋トレエクササイズ事典@有賀誠司
・トレーニングメソッド@石井直方
・筋トレまるわかり大辞典@谷本道哉
・筋トレ動き方・効かせ方パーフェクト事典@荒川裕志
・ウエイトトレーニング実践編@山本義徳

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