ルーマニアンデッドリフトとスティッフレッグドデッドリフト

ヒップヒンジは、股関節の屈曲・伸展運動のことであり、トレーニングにおいて重要である。ヒンジ(Hinji)は蝶番を意味する。ヒップヒンジの代表的なエクササイズであるルーマニアンデッドリフト(RDL)とスティッフレッグドデッドリフト(SLDL)は非常に似ているが、果たしてその差は何なのかを考えたい。

私自身は、今で言うRDL(膝を軽く曲げ、その状態を固定して股関節のヒンジ運動のみ行う)をSLDLと教えられ、RDLはDLとSLDLの中間という位置付けであったと思われれる(当時、あまり理解していなかったのかもしれない)。

谷本氏や荒川氏等石井直方先生の研究室出身の方々は、上記のように膝をやや屈曲させた状態でのヒップヒンジをRDL, 膝を完全伸展した状態でのヒンジ運動をSLDLと仰っている。結果、SLDLの方がよりハムストリングをストレッチすることができるが、柔軟性が無いとフォーム維持は難しいし、腰の負担も大きくなる。重量はRDLの方が大きくすることができるだろう。

NSCAでは、最近出版された書籍において両者を載せているが、その違いは微妙である。両者ともに膝はやや屈曲位で行うが、SLDLは1回1回床にプレートが付くまで下ろすとある。その際、バーを身体(大腿から脛)の接触に関しては触れていない。一方、RDLは膝下まで下ろし(身体は床と平行)、その際バーと身体は常に接触とある。また、RDLに関してはクリーングリップとスナッチグリップのバリエーションがある。NSCAの書籍は大変優れたものではあるが、この差(RDLとSLDL)については、述べてはおらず、チェックリスト形式の単なるHow toで終わっているのは残念である。解剖学的なことは理解せよということか??主働筋、共同筋に関しては同じ筋肉である。

少し古いが、Muscle&Fitnessがまとめた書籍では、膝の状態は共通(伸展またはやや屈曲)であるが、バーの軌道が違う。NSCAと同様にRDLは脚部に接触させ、SLDLでは離すとある。モーメントアームの差からRDLの方が高重量を扱える。なぜか、難易度はSLDLは3でRDLは5である(ちなみに通常のDLは4, トップサイドDLは1, ワイドDLは3)。5が最高難易度。その判断基準がわからん??

両者の違いは、大きなものではなく、効果の差異は少ないと思われる。より安全にかつ高重量を扱える、スタンダードなRDLがベストの選択かもしれない。但し、RDLをSLDLと言ったり、その逆も特に大きな問題ではないと思われる。

引用・参考文献
ストレングストレーニングとコンディショニング第4版(NSCA)
筋トレまるわかり大辞典(谷本道哉)
世界一使える筋トレ完全ガイド(荒川裕志)
強く大きな体をつくる(Muscle&Fitness Japan)

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