埼玉パワースクワットレビューと指導の問題

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先の71回(春季)埼玉パワーでのスクワットは145kgという不甲斐無い結果に終わったが、3試技とも潰れたわけでは無く、いわゆる平行の反則を取られた。筋力的には問題は無いと思われる。

パワーリフティングのスクワットは、膝がヒップポインタ(股関節・大腿骨大転子)よりも深く降りていなくてはならず、NSCA等の多くのトレーニング団体が奨励しているパラレルスクワットでは反則となる。

先の投稿にも書いたが、基本的にはフルスクワットでトレーニングしているので、深さは十分出ていると思っていたが、右の股関節が詰まり気味なので、重心がやや前になりその分臀部が上がってしまうようである(あくまでも感覚)。また試合ではLow Bar SQで行うので上半身をたたみ過ぎたりすると思ったより深くはしゃがめない。実際、そのフォームで失格になった方もいた。ワイドスタンスも然り。

パワーリフティングは重量を競う競技なので、ルール内でなるべく可動域を少なくするのが重要なテクニックとなるが、必ずしも一般の方やアスリートは必要では無いかもしれない。逆にこれらの人には十分な可動域を出す指導のほうが重要と思われる。また深さに関しては、多くのトレーニング団体はパラレルスクワットを奨励しているが、一般のかつ初心者の方にはハードルが高いかもしれない。これも重量重視なのか、可動域重視なのかで変わってくるだろう。

石井直方先生によると、通常のハイバースクワットでは膝関節トルク(大腿四頭筋)と股関節トルク(大殿筋・ハムストリングス)の比率は、7:3とのことである。どちらかというと大腿四頭筋のエクササイズということになる。スクワットのみで対応するのなら、股関節の意識を高める必要があるかもしれない。

つまるところ、S&Cコーチとして、そのニーズによりフォームを使い分けする技量と筋力が必要となるということ。やはりある程度のレベルでの実践は必要(スクワットであれば、パラレルまたはフルレベルで1RM体重の1.5倍以上)。

これらをまとめると、個人的には骨盤の後傾の問題はあるが(程度にもよる)、可動域ということを考えるとハイバーの股関節トルクを重視したフルスクワットを奨励する。

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